ベルリンから人生敗者復活戦。

ワーキングホリデーの失敗談を綴る。その失敗の過程と、失敗から出直す、敗者復活戦の過程も勝手に配信する。

路上がダンスフロア!Cristopher Street Day、略してCSD!夏の名物、ベルリンのゲイパレード2017に参加してきました。

『The Bucket List—死ぬまでにやりたいコト—』リストをひとつ終わらせたよ。

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The Bucket List(バケットリスト:棺桶リスト)とは往年の名俳優モーガン•フリーマンとジャック•ニコルソンが共演した「死を前にした老人二人が、死ぬまでにやりたかったことを死ぬまでに実行していく、後悔の無い人生をおくろうとするハートフルな映画」です。日本では「最高の人生の見つけ方」という邦題で2007年に公開されました。この映画をみた時、自分自身のThe Bucket Listを書き記したのは私だけではないでしょう。そのリストの中に、「ゲイパレードにレインボーを身につけて参加すること」がありました。不思議なご縁ですが、今までの人生であらゆるジェンダーの人との出会いがたまたま多くあったんですね。もうゲイも、レズビアンも、トランスジェンダーも、もちろんストレートな人とも身近に親交があります。私は、ありとあらゆる人間の個性が普通のことだと思っているし、誰かがゲイであることは身長が低いとか高いとか、それぐらいの個性だとしか思わないです。でも世間はまだ難しい部分があることも知っています。当事者の中には両親や友人に自身のセクシャリティーを告白することを躊躇する人も多いですね。同性愛を病気だと言う人もいれば、世界では同性愛が死刑になる国も存在します。そんな世の中で「セクシャルマイノリティーであることは不幸でも可哀相でもなく、とっても普通に楽しくって素敵!」というメッセージを発するパレードが素晴らしいと思っていました。CSDパレードは自由と個性、そしてお祭り自体を愛する全ての人の為のイベントです。前置きが長くなりましたが、私の目から見たベルリンのゲイパレードをご紹介したいと思います。

 

2017年は7月22日開催!Christopher Street Dayって何?どうしてCSDって言うの?

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タイトルでは分かり易さを優先して「ゲイパレード」と書いていますが、ベルリンでのパレードの呼び名はゲイパレードではありません。『Christopher Street Day(クリストファー ストリート デイ)』と呼ばれています。由来はアメリカ合衆国にあり、1969年にNYのChristopher Street(クリストファー通り)で起こった警察による同性愛者弾圧への抗議運動から始まっています。ベルリンでは10年後、1979年から始まりました。当初はゲイ解放運動としての市民によるデモ行進で500名程の参加者であったそうですが、今では参加者はヨーロッパ中から集まり、その数なんと数万人とも言われています。すっかりベルリンの夏の風物詩にもなりました。現在では、デモ行進と言うよりは「自由を愛する人達が自由に楽しむ」ことを主旨としているようで、もちろん同性愛者の地位向上の意味合いは薄れてはいないでしょうが、それ以上に「自由」を愛している人全てが参加していると思いました。

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Berlin Pride 2017 – Basics | CSD Berlin | Pride Berlin

パレード自体はクーダム周辺から始まって、最終地点はベルリンのシンボル、ブランデンブルグ門でゴール。ベルリンの中心的なメインストリートを、地下鉄の約4駅分の距離を歩いて行きます。世界各国でも同じ主旨のパレードは行われておりまして、アメリカ各地では「プライドパレード」と呼ばれていますね。日本では東京にて「レインボーパレード」などの名前で開催されているようです。他のパレードに参加したことが無いので比較は出来ませんが、ベルリンらしさが充分に現れたパレードだと思いました。早速、一日の流れをご紹介しましょう。もう文章よりも大量の写真で!見て分かる溢れんばかりのファビュラス感!

 

パレード前はホームパーティーが伝統!10年開催され続けているゲイコミュニティーのパーティーがとってもファビュラス♡

私の友人はベルリン在住10年ほどの男性で、いつも一緒に映画を観たりお菓子を作ったりする仲です。私の日本のゲイの友人がたまたま日本旅行中だった彼と知り合って、ベルリンに仲良しの友人が住んでいるからと私を彼に紹介してくれたんですね。「日本旅行のお土産みたい♡」とベルリンで暮らす私をすごく可愛がってくれて、今回のパレードも「すごく楽しいから一緒に行きましょう!」と彼が誘ってくれました。

パレードの開始は13:00からなので、折角だからとパレード前に彼の友人宅にて行われるホームパーティーにもお邪魔させて頂きました。2LDKほどの普通のアパートにコレでもかと溢れるヒトヒトヒト!主催者のマルコさん、また見るからに優しそうな男性。手土産のワインを渡すと「ありがとう〜!全部独り占めで飲むわ!」と早速お茶目なリアクション。

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溢れているのは人だけじゃなくって飲み物の量もハンパないです。

「ドリンクバーはお風呂場よ〜♪好きなものを勝手に飲んでね!」

ってスゴいよ!バスタブ一杯に冷やされているビール、カクテル、ワインにシャンパン。。。ソフトドリンクが皆無なところがゴージャスです。

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アパートではノリのいい音楽が流れていて、土曜日の昼間っから友人とビールを飲む幸せに浸っていました。毎年のパレードに合わせてセレクトされた曲のアルバムも販売されているみたい。うーん、素敵!私は瞼をレインボー色のアイシャドーにメイクアップしていたのですが、これが意外と好評。ビール片手に友人のほっぺにも虹のメイクを施したりしました。

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そしてイキナリ漂うシャボン玉。優雅ですね〜

「昨日、街を歩いていたらランダムにプレゼントされたの〜☆」

と言いながら室内でシャボン玉を吹かすお兄さん。とってもファビュラス!その後はビールを飲みつつ記念撮影したり、歌が得意な人がギター演奏付きで歌ってくれたり、アットホームなパーティーでした。

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「おトイレのラストコールよ!」

パレード開始の30分前。主催者のマルコさんからおトイレの案内がありました。30人ぐらいの参加者でもバスタブ一杯のドリンクは飲み干せませんでしたが、それでもかなりの飲酒量なので皆さん「飲むもの飲んだら出すもの出す」わけで。おトイレの列が出来ましたね。それにしてもトイレットペーパーが可愛すぎる。友人と「キッチンペーパーまでユニコーンよ!」とキャーキャーはしゃいじゃいました。パーティーの小物やデコレーションまで、どこもかしこも可愛すぎました!

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「玄関にコンドーム置いてるから!お土産にどうぞ〜♡」

流石自宅のお手洗いでも「Wir hassen schlechten Sex! (危険な/ダメなセックスなんて大嫌いよ!)」と啓蒙活動をされているだけあって、最後まで完璧なプレゼンテーション。頂いたコンドームはジェルとセットでした。色々と用意が素晴らしすぎるホームパーティーでしたね!さあ、待ちに待ったパレードです!もちろん遅れに遅れ、アパートを出発したのは14:00過ぎでした。

 

セクシャルマイノリティーの為だけのパレードじゃなくて、全ての自由を愛する人達の、ベルリンがベルリンたるパレードでした。

参加地点はNollenden platzt駅周辺の大通りから。思い思いのファッションの人

々。でもテーマカラーはやっぱりレインボーですね。

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ベルリンではちょうど議会で同性愛者同士の結婚が約一ヶ月前、6月30日に議会で可決されたばかりです。素敵なウェディングドレスに身を包むレディー達もいらっしゃいました。

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ガンガン音楽をならしたノリノリのクラブミュージックバスが通り過ぎて行きます。このバスはBVG(ベルリン市交通局)が提供しているもの。ベルリン市をあげてのイベントなんですね。乗っている方々も色んな年齢層、タイプの方々がいらっしゃいます。このイベントが若者だけではなくベルリン市民の多くの人に愛されていることが分かりますね。

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「キラキラしたい?」って声をかけてくれて、グリッターのキラキラを顔に塗ってくれた女の子。ユニコーンもLGBT(レズンビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、セクシャルマイノリティーを現す用語)のシンボルの一つですね。

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雷雨で最高潮に達するパレードの盛り上がり!Dildo King号というバスのお兄さん達。バスの名前も肉体美も腰の動かし方も断トツでヤバめです。

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ベルリンの名所の一つであり、戦勝記念塔にさしかかります。黄金に輝く勝利の女神ビクトリアが見えると、「あ、ティアガーデンの近くにきたんだなあ。」と分かります。

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ちゃんと傘を持参しているところがプラクティカルなドイツ人。傘が無ければ二人一緒に濡れよう、いやん、素敵。

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びしょ濡れでカメラが心配になってきた頃、最後はブランデンブルグ門に到着。ステージや屋台も登場し、まさにお祭り会場です。

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何で設置しようと思ったのか、何故にこの悪天候でも実施しちゃうのか色々と不思議なバンジージャンプ台。何よりも途切れずに参加者がいるのがスゴいよね。ビヨンビヨ―ン!と頭上を半裸のお兄さんが飛んでいます。

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ランダムにハグチューしてきてくれる美少女。ジョニー・デップの愛娘、リリー・ローズ・デップちゃんみたいに可愛い子がイキナリ目が合った瞬間に「ねえ、ハグしてくれないの?」と両手を拡げてジェスチャーしてきたので、ダッシュで抱きしめに行きました。マジでパレード最高ですね!

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OUTのステージは特に素晴らしかった。まさに路上がダンスフロア!ここのダンサーのお姉様、お兄様達のダンスや仕草が妖艶でエロエロでセクシーでキュートでした。つまり、ファビュラスです。

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面白かったのは、マドンナとブリトニーとスパイスガールズの支持率が異様に高かったこと。皆さん、ノリノリな上にフルコーラス歌えます。皆が歌っている姿が、あんまり素敵だったのでyoutube至上、一番可愛いスパイスガールズを踊っているメンズハイヒールダンサーのビデオ載せておきます。(Yanis Marshallはイギリス版のタレントショーでも活躍した実力派ダンサーです。)もう、雰囲気こんな感じ。

www.youtube.com

さて、ゴールもしました。お祭り会場では美味しいピザも食べました。友人は雨に濡れて寒いくせにアイス食べて震えていました。30人でスタートしたパレードは、はぐれにはぐれて最後には3人でした!笑 

この日は信じられないぐらいの悪天候で「7年間毎年パレードには参加してきているけど、今年程の悪天候は経験したことが無い」と友人は言います。昨年のパレードは天気にも恵まれたので、夜の21時ぐらいまではお祭り騒ぎでパーティーしていたとのこと。もう一人の友人は「悪天候すぎて全然お酒飲まなかった。シラフでゴールしたのは初めて!」との感想を残していました。寒すぎて風邪を引くからと夕方17時には解散。地下鉄の駅はまるで自然災害時かのように混み合っていました。皆ずぶ濡れ、電車は東京の通勤列車並みの混み具合。

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きっと今年の屋台の売り上げはあまり良くなかったのではないでしょうか。物販やイベントの裏方の人が気になってしまう、裏方気質な私は帰宅次第速攻でシャワー。充実感とともにそのままベットへダイブしちゃいました。

 

ファビュラスって言い過ぎたかしら?ファビュラスとは「私は私が私を肯定する」ってこと。

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「I am fabulous so fuck off (私って素敵だから、どっか行って!)」

この突き抜けるような主義主張。「誰の許可も認証も入りません。認めて欲しいとも受け入れて欲しいとも言っていないわ、私は私が私を肯定するし、私を愛してくれない人からの言葉も鑑賞も望んでいませんので、No Thank You!」って感じよね。イキナリ室内でシャボン玉を飛ばしたお兄さんが虹色のスカーフと一緒にこのバッチを付けていました。自由である為には自己の中心を自己に持つこと。他人からの承認を求めないこと。自分の素晴らしさはまずは自分が分かっておくこと。一見、すごく乱暴にも思えるワードだけれども、私にはやっぱり好ましく思えてしまいました。コレって覚悟と愛情だと思います。ファビュラス!