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ベルリンから人生敗者復活戦。

ワーキングホリデーの失敗談を綴る。その失敗の過程と、失敗から出直す、敗者復活戦の過程も勝手に配信する。

ベルリナーレが終わらない!ベルリナーレ関連で見たくなった映画を10本まとめておく!「Ana,mon amor」「ciao ciao」の感想も、おまけ映画6本も、とりあえず全部!

次はルーマニア映画について書きますって言いましたけども、すみません、ベルリナーレ燃え尽き症候群になっちゃいまして、土曜日の「Ana,mon amor」も日曜日の「ciao ciao」覚え書き程度に感想書いておくに留めておきます。(そのわりには結構しっかり書いちゃった。)

 

ルーマニア映画「Ana,mon amor」 編集部門で受賞されていたけれども、確かにすごい編集でした!スゴすぎてストーリーについていくのが必死だったよ、まるでマラソンの先頭集団から置いて行かれないようにアップアプ!しているランナーのような観賞後の疲労感でした!(長い)

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もう、本当にこの通りでして!ものすごくよく作られたお話だったんですけれども、素晴らしすぎたのか、もう過去と現在が交差しまくって「あ〜!だからこうなったのね!」みたいなサスペンス映画並みに最後の方で重要なピースが全部ハマる類いの映画でした。一緒に観に行ったイタリア人は「まさに映画祭でみるような映画だよね。エンターテイメントではない、映画としての映画だったわ〜」と観賞後にマクドでチキンナゲット食べながら仰っておりました。もう、ルーマニア語聞きながら英語とドイツ語のダブル字幕で色々な疲れもあいって話が追えなくなってきていた私達は「お互いの理解度を確認したい」と上映後マクドに行ったのであります。

ストーリーは文字にするとシンプル。「何らかのトラウマを抱えている恋人を支えたくて、家族や友人から距離をとることになっても全てを捧げて恋人優先の人生を歩んできた主人公。彼は彼女の為ならば、汚物で汚れたその身体を洗い清めることだって厭わない。彼女のトラウマを克服したい、治療の為でも薬物依存となった彼女を救いたい、とにかく献身的に彼女に尽くして尽くします。でも彼女が回復した時には、全てから孤立した男がひとり。そしていつのまにか二人の立場は逆転していて。。。」という何とも切ないストーリー。

ルーマニアらしい社会的な難しさも絡まってきているのか、なんかもう日本映画とは違う息苦しさも感じました。生きること、愛することに焦点が置かれているのですが、「どこまで支えることが出来るのか。どこまで愛することが出来るのか。」過去のトラウマを超え、次世代の子供達に自分の哀しき過去を繰り返させない為にも、雁字搦めになっていく。複雑な背景が明らかになるにつれて分かって行くどん詰りの未来。幸せな過去と苦しい現在が交差する編集になっているのでさらに物悲しさは強調されます。こちらの監督は過去にベルリナーレで金熊賞も受賞したほどの巨匠だとか。さすが巨匠。一筋縄ではいかない映画でした。ちなみに私達の感想の70%は「主人公の俳優がイケメンでタイプだった!」です。すみません。

 

中国映画「ciao ciao」フランス資本が入って映像のクオリティーがブチ上がり、美しい大自然が映し出されていたとしても!下品さと底汚さで腐臭がするくらいな中国の村社会を描き切った、正直不快な映画!こんなに人間の汚いところばっかり観たくないよってなる映画。

(予告編がまだ内容なので、ベルリナーレのプログラムページ貼っておきますね〜)

www.berlinale.de

 

ガチ勢の友人から「プレゼントよ!」として頂いたチケットで観てきたこちらの映画、ほぼ事前情報無しでそのまま観て参りました。初めに「不快」と書いたのは閉塞感や生き辛さが日本映画が描くそれと違う類いであり、また根源的な生き物としての人間の意地汚さと言うか、もう下品さが全面に描かれていたからです。もう、観たくないものを、そして救いも何も無いラストをみることがもう辛かったですね。私も日本の端っこ、片田舎で同級生が11人!みたいなすっごい小さな町(かろうじて町ってだけで、むしろ村みたいな狭さ)で育ったので、それこそ「ここからどこにも行けない」とか「いつか都会に住んでやる」みたいな気持ちや焦りは分からんことも無いのです。そこからアメリカ行ったり、神戸に住んだり、果てにはベルリンくんだりまでやってきてしまったので。でも、この映画の村社会は本当に「持てる者と持たざるもの」の世界だし、「持てるもの」がかならずしもヒエラルキーで上かと言うと、「持たざるもの」が下からナイフ持って引き摺り下ろしにきますからね。だから「同じ肥溜めの人間は一生肥溜めにいろ」っていうぐらい、東京砂漠みたいな都会の隅っこで孤独に震える以前に、村からすら出れない。もう、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」のはるかはるか以前の問題のところでした。

ストーリーは単純。人間の欲が中心になっています。「都会から帰ってきた娘は、小さな村に辟易していて早く都会に戻りたいと思っている。でも村で唯一金回りが良い酒屋の息子と結婚することで実家に金を回そうとも考えるほど利己的な部分もあり、自身の若さと美しい身体をタネに欲しいものを全て手に入れようと考えている。でも金回りが良かったはずの酒屋の経営が難しくなり、酒屋の息子に差し出す身体がバカバカしくもなってくる。そこに現れた都会へ戻ると言う美容師の男。都会への憧れが捨てられない女は美容師の男へ会いに行くが、それをよく思わない旦那。」もうラストが目に浮かびますね。

映像は綺麗ですし、それこそ中国人の女優さんも綺麗です。でもハイファッションのつもりで来ている服が「その服どんだけお気に入りで、なんぼほど着るねん!」ってぐらいに着倒されているし、「金か身体」という原始的すぎる利益の交換が生々しかったですね。もう、こうなってくると食べ方の汚さまでが不快になってくるんですよ。私個人が中国社会を批判したいのではなく、そのようにこの映画が描いていたと思うんです。このような描き方から現代中国が今も尚抱えている格差や、豊かになる都市に置き去りにされても尚生々しく生きている田舎の村を映し出して、「一部が豊かになろうとも、昔のままの生活水準の村もあり、中国が経済的にも文化的にも豊かになろうとも、根本的な人間はこんなものだ」とでもいうようなメッセージを感じました。中国が舞台では合ったけれども、「人間の醜さ」「人間の根源的な欲の生々しさ」を描いていた普遍的なテーマの映画だと思いますが、いや〜キツかった。

 

ベルリナーレって年齢制限ないの?ヤバいぐらいの性表現が大画面にて無修正でドアップ。また、音響がすごい響くんだ。

はい、もうここは友人と何度も「え?」って劇場で顔を見合わせていました。性行為の描写はともかくとして、もう「Ana,mon amor」も「ciao ciao」も、この二つは局部が修正ナシに大画面に映し出されるし、なんだったら男性のですね、フィニッシュの瞬間までピャーッと映し出されますから、普通の映画館での上映であれば確実にR指定はいる映画だと思います。そんな映画が、ベルリナーレでの上映だと年齢制限がかかっていないんですよ。もともと「このような映画を子供が見に来る訳が無い」っていう「大人のための映画祭」というスタンスなのかもしれませんが。あんまりにもあからさまな性描写が2本続けてあったので驚きましたね。で、音響もいいからさ。ちょっと長いシーンだと会場全体で気まずかったですね。愛に溢れている行為のシーンならまだしも、動物的なシーンだった際には感動も何も無いので、「HA!」って鼻で笑っちゃう人もおりました。まあ、大人のための映画祭なのでしょう、ということで友人と結論出しときました。

 

本題!ベルリナーレ後の宿題的な今後観ておきたい映画10本!予告編だけ貼りまくっておくよ!

日本で公開されていない海外映画もあるのかな?日本語以外の予告編もバンバン貼りまくっています。映画の雰囲気だけでも伝わればオッケーっていう適当さお送りしますです。

「美しい虜」

ペネロペ・クルス主演「La Reina de Espana」の過去編みたいな映画。

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「天の茶助」

SABU監督作品、2015年のベルリナーレでのコンペティション部門出品作。前回のベルリナーレでの評判が良かったので、今年のSABU監督人気が上がっていたとのことでした。そのキッカケの映画は観ておきたいですね。ベルリン図書館で一番見つけられそうかな、と期待しています。(近所の図書館は日本映画の充実ぶりがスゴいんです!ありがたい〜)

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「ブエノスアイレス」

SABU監督作品「Mr.long」で主演をしていたチャン・チェンの過去出演作品の中から。一度観ているけども、もう一度チャン・チェンが観たいだけ。

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「カモメ食堂」

「彼らが本気で編む時は。」の萩上監督が作ったらしい映画。今度フィンランド行く予定だからフィンランドを舞台にしたらしいこの映画は観ておきたいな。

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「レンタネコ」

劇場で知り合った、萩上監督ファンのドイツ人の女性から超プッシュされた映画。そりゃー観ないとね!「今度コーヒーで映画談義でも!」って約束しちゃったしね!

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「ぼくたちの家族」

ただただ池松壮介が見たいだけです。なんだったらMOZUとか全部観てみたいのですが、まずはこの映画。元々いつか観てみたいと思っていたので今年には観たい。

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「愛の渦」

池松壮介=平成の濡れ場男優とかいう異名が付いた2014年公開作品の中でも群を抜いて脱ぎまくっていたらしい映画。観るにしても絶対に一人で観ます。

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「気狂いピエロの決闘」

タイトルからしてヤバめ。El BARを撮ったÁlex de la Iglesia監督のエンターテインメント系の他の映画がみたくて。なんか2010年の映画で、ヴェネティア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)、と金オゼッラ賞(脚本賞)を受賞したらしい。映画祭受賞映画は観たい。

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「恋人たち」

ただただ他作品に出ている池田良さんが観てみたくて。あと神戸の素晴らしいバーテンダーさんから以前オススメも頂いていたので、いい加減みておきたい。ベルリンでどーやってみるかは。。。考えよう!

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「私の息子」

Ana, mon amorと同じ監督で2013年にベルリナーレで金熊賞とったらしい映画。きっと難しい映画なのでしょうが、観てみたくなりました。

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おまけ:映画好きのスペイン人の同僚から「映画好きならコレも見ておけ」と勧められたマニアックな映画6本。

ベルリナーレで時間ないって言っているのに、お勧めしてくれた翌日に「昨日はどれ見た?」は鬼畜な質問だと思うの。「おおおお、ゴメン。どれも観てないです。」って言ったら、ちょっとがっかりされました。早いうちにどれか観ないともうオススメして貰えなくなっちゃうかも。以下が図書館に探しに行こうと思っている映画リストです。(きっと映画ファンまみれのベルリンの図書館にはあるはず!)

東京ソナタ

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夢売る二人

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Leviathan

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A Separation

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Once upon a time in Anatolia

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Naked

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この先輩、三島由紀夫の「女神」って本まで貸してくれたからね。(だから今は時間ないって略)もう文化的にマニアックな先輩過ぎて大好きです。つい最近までロシア系の映画にハマっていたらしくて、今は絶賛イラン系の映画にハマっているらしい。もう、お兄さんに一生ついて行きたいよ。お兄さん、日本語もスペイン語もフランス語も、ポーランド語も、英語も全部ペラペラで今は一緒にドイツ語を勉強中です。もう、素敵すぎて怖いよ!

 

きっと春が来るまでにはだいたい観れると思うんだ。3月はマーティン•スコセッシ監督の「沈黙—サイレンス—」がやっと公開だし、なんだったら「トレインスポッティング 2」も観に行きたいし、劇場映画もまだまだ忙しい予定。面白い映画みたらまたココに書きたいと思います。ひとまずベルリナーレの映画ネタはここで終わりです。書けたら「映画好きな人は2月にベルリナーレ休暇をとってCome onベルリン!」って皆さんがベルリンに来たくなるような計画案を勝手に作ってシェアしたいです。3月あたりにでも書けたら良いな、と希望を書き残して終わります。